クレモン・バロー サヴ二エール ル・コトー・ド・レール  2020

先日、「シグナチャー・日本を世界の銘醸地に」を見てきました。ぐっとくる映画に感動しました。そして、次の日、サッカーのワールドカップで日本がスペインに勝利しました。昔はドーハの悲劇、今はドーハの軌跡というのです。どちらにも時の流れを感じました。同様に、日本での自然派ワインの浸透にも時代の変化を感じます。

 

さて、konishi1924への問い合わせで、ニコラ・ジョリーのワインはもうありませんか、ステファン・ベルノードワインの入荷は? というものが少なくありません。価格が高くなってしまっていたり、入荷数が少なかったり、仕入れるのはなかなかむずかしい状況です。

 

そんな状況で悶々としておりましたら、素晴らしいワインに出会いました。

 

クレモン・バロー

サヴニエール

ル・コトー・ド・レール 2020

 

クレモン・バローはニコラ・ジョリーやマーク・アンジュリーと交友があり、すぐ傍らのアンジュでビオディナミでワインをつくっています。ニコラ・ジョリーが自分の畑を縮小するにあたり、ワインづくりに興味をもっていたクレモン・バローに畑の一部をゆだねました。

 

ワインは、グラスに鼻を近づけると、わずかに黄桃の甘酸っぱい香りがします。柑橘系のフルーツ、かりんでしょうか。白い花を思わせる、ほんのわずかですがクチナシの花の要素も感じます。香りの強さは中程度で心地よいものです。

 

味わってみますと、豊かな果実味とミネラルからくる旨味ををたっぷり感じます。なにか大きなものを秘めているような印象です。酸味はしっかりと感じ、豊かなフルーツのエキスに溶け込んだ印象、火打ち石のような煙っぽい要素も感じられます。余韻はとても長くワインのスケールの大きさを感じました。

 

このワインのスケールの大きさを考えると、もう少し時間が必要ではないかと考え、一日置いて再度テイスティングしてみました。

 

二日目はワインをデカンタージュしてさらに時間を意図的に進めてみました。色の変化は特にありません。香りの強さは増しているようです。味わいは昨日香りに感じた柑橘系のフルーツが熟してきたニュアンスを感じ、熟度が増したようです。

旨味と酸味をしっかりと感じ昨日と変わりませんが、果実味が開いてきました。アプリコットを思わせる魅力的な味わいが前面に出てきました。ミネラルを感じますが、まだ若く複雑さは出ていません。ボディは安定してどっしり重心が深い所で座っている印象です。

 

今飲んで充分に美味しいのですが、抜栓は少なくとも3時間前にしておきたいですし、デカンタージュも出来るなら行って欲しいところです。ワインのスケールを考えると5~7年、それ以上寝かせてあげるとさらにさらに美味しくなるばずです。

 

 

 

 

 

※ワインのコメントは十人十色、あくまでも参考程度に読んでいただければ幸いです。

 

 

 

テイスティングしたワインの詳細はホームページ「konishi1924」をご覧くださいませ、購入もできますよ。

クレモン・バロー サヴ二エール ル・コトー・ド・レール  2020