ワールドカップのカタール大会、一次リーグで日本はドイツに勝ちましたね。
強豪ドイツに勝利するなんて…
なんとも素晴らしい!!!
私はスポーツは苦手ですし、あまり興味がなりませんが、感動的に凄いことはよくわかります。
私がまだ20代の中頃、友人に熱烈なサッカーファンがおりました。ある日ドイツへワインの研修旅行に行くと告げると、ぜひともサッカーチームのグッズを買ってきてくれととても熱心に頼まれました。片方はドイツのサッカーを熟知している人、片方は全くサッカーを知らない人、サッカーの置いての接点はありません。私はグッズがどこで売っているのか、何を買えばいいのか全く分からず困り果てました。そんなこんなで昔はあこがれでもあった、ドイツサッカーチームに日本は勝利したのだから、とにかくすごい事なのです。
ドイツにからませてワインのお話を…。
ひと昔前までは甘口の印象が強かったドイツワイン。そして、長らく品質の高さをはかる格付けも、果汁の糖度で行われてきました。
今の市場を見てみると、ワインの味わいは辛口スタイルが主流です。新しいスタイルのワインが次々と生み出される中、ドイツでは国が主体となっていよいよ本格的にワインのマーケティングに力を注ぎ始めたよう。今後は、土地の優劣で格付けされる、ラテン式の原産地呼称ピラミッドが導入されます。
「ドイツワイン法(Weingesetz)改正案は、2020年11月26日に政府案を一部修正の上連邦議会で可決され、同年12月18日に連邦参議院の同意を得た。この法改正に伴い、その下位法令であるワイン規則(Weinverordnung)も改正が行われる、と(一部抜粋)発表されました。
ドイツでも、村名や畑の名前が注目されるようになるのですね。
地球温暖化の気温の上昇は問題点が多いのですが、一方、ドイツで赤ワインをつくろうとすると良い方向に働くようで、ピノ・ノワール=シュペート・ブルグンダーの品質がグングン上昇してきています。
25年位前のドイツの赤を前にして多くの人が口にしたのは「ロゼ?」というもの。ワインを口にすると酸っぱくて、正直美味しいとは思えませんでしたが、時は流れ時代は変わりました…。素晴らしいピノ、美味しい!と唸らせるほどのワインを作り出す、若手の台頭もあるようです。
例えば、”ヨハネス・ユルグ” 。
現在、世界で注目を浴びる、ドイツのピノ・ノワール=シュペートブルグンダー生産者の若手代表格です。
「いいピノはブルゴーニュで造られる。それは否定できない。だから僕もブルゴーニュに潜りこんでその造り方を学んできた。クロ・デ・ランブレイで痛感したのは、土壌が如何に重要なのかということ。そして造り手がブドウにとっての最適な介入の仕方を見極めることなんだ。ここシュワイゲンの土壌はブルゴーニュに似た石灰岩土壌で上質なワインを生み出す条件は揃っている。けれど僕らはここでブルゴーニュワインを造りたいわけじゃない。この土地のサインが刻まれたワインを人々に届けたいんだ。」
と、ユルグは語ります。
私がこのワインと出会ったのはとある試飲会でした。ワインを口にしてその品質の高さに仰天、圧倒されました。ここまで素晴らしい品質のワインが作り出されているとは…。
ヴァイングート・ユルグ
カルクメルゲル
シュペートブルグンダー 2018
「カルクメルゲル」とは泥炭石灰岩の意味、グランクリュに相当するヴォルムベルグとカマーベルグの二つの区画にある樹齢3-10年の若木から造られています。ワイン法の改正により、土地の優劣で格付けされるとなると、今後はこの二つな畑にも注目が集まることでしょう、目が離せませんね。
ちなみに、2026年より本格的にドイツの新しいワイン法が施行されるとのことです。
味わいについてですが、ユルグにつくり出すピノ・ノワール=シュペートブルグンダーは、ブルゴーニュとは一線を引く "訴えかけてくる味わい” が特徴です。
出会いを機に色々な人にそのワインを紹介しなくてはという使命感から、このブログにも投稿していました。過去にこのワインをテイスティング・紹介した記事です。
ヴァイングート・ユルグ カルクメルゲル シュペートブルグンダー 2018