三月になり暖かい日が多くなってきました。
今日は二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」です。
「啓」の字には「開く」、
「蟄」の字には「虫などが土などに隠れている様子」という意味があり、
土に隠れていた虫が外に出てくるほどに暖かくなってきたことを指しています。
春の陽気に誘われたわけでもありませんが、
今回はイタリアワインをテイスティングしてみました。
グラスにワインを注いでコメントを書いていたのですが、
その美味しさにテイスティングが終わった途端、
我慢できずに飲んでしまいました。
フレスコバルディ
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ
カステルジョコンド 2013
コルクを抜くとふわりとブランデーを思わせる香りが広がりました。
コルクの状態は極めて健全です。
黒みがかった美しいガーネット色をしています。
グラスの淵に少しオレンジが見えるでしょうか。
グラスを傾けてから立てると粘度があることもわかります。
香りは華やかで複雑です。
コルクを抜いた時に感じられたブランデーの、
アルコールの高さを予感させる香りが最初にやってきます。
続いて、杉や東洋系のスパイス、アニスや乾燥バジルを思わせる香りも、
プ―アール茶やカカオ、鉄、干したレーズン、黒オリーブなどなど、
コメントに困りません。
味わいはエレガント。
作りの良さと上手さが感じられ、素直に「おいしい!」という感想が出てきます。
品のある果実味と強すぎない酸味が高い位置でまとまっています。
渋みは後から出て来て、全体の味わいをグッと引き締めてくれるようです。
果実味と酸味はすでにまとまっているようですが、
主張のある渋みがこれからさらに熟成してよくなる方向に進むことを
示唆してくれているようです。
冒頭にテイスティングが終わると我慢しきれずに飲んでしまったと書きましたが、
テイスティンググラスに少し、二杯ほどでしょうか、飲んで我慢しました。
まだまだ、開いてより楽しめるだろうと感じたからです。
我慢すること二時間、奇麗の開いてくれました。
主張していた渋みが酸味や果実味と一体になり、するりと喉の奥を流れていきます。
なにより、口当たりが素晴らしい、薔薇の花びらやビロードのようです。
今、飲み頃が始まったところでしょうか。
これから7~10年は良い方向に熟成すると思われます。
ワインのお好きな仲間やパートナーがいらっしゃる方は2~3本購入いただいて、
熟成の経過をああでもない、こうでもない、と楽しんでみるのも良いと思います。
※ワインのコメントは十人十色、あくまでも参考程度に読んでいただければ幸いです。
ご紹介しているワインの詳細は
ホームページ「konishi1924」をご覧くださいませ、購入もできますよ。
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