世界で最も高価なソーヴィニヨン・ブラン

厳しい暑さが続いていますね。

いったいいつになったら涼しくなるのでしょうか…。

それでも、早朝は涼しい風が吹いていたり、スズムシやマツムシが鳴いていたりと、秋の気配を感じます。

散歩がてら川沿いを歩いているとススキの穂が風に揺れていました、トンボが何匹も飛んでいて秋が感じられ、季節は確実に変化しているのでした。

 

暑さ寒さも彼岸まで、あと一ヶ月の辛抱ですね。

 

さて、先日、いつものようにワインの情報をチェックしていると面白い記事をみつけました。

 

 

 

世界で最も高価なソーヴィニヨン・ブラン

スクリーミング・イーグルのソーヴィニヨン・ブラン
 

 

 

世界で最も高価なソーヴィニヨン・ブランを、ワイン・サーチャー(※1)が発表した。トップはナパのスクリーミング・イーグル。ダギュノーの2つのワインが続いた。トップ10の半分以上を占めるロワールの生産者の中で、トゥレーヌの新星ニコラ・バルブー(Nicolas Barbou)の2種のワインがランク入りした。

スクリーミング・イーグルのソーヴィニヨン・ブランの平均価格は4421ドル。生産量はわずか10ケース。メーリングリストで長年、ワインを購入してきた顧客の一握りでないと購入するのは難しい。二次市場で高値で取り引きされている。

2位と3位はダギュノーの自根で造る「プイィ・フュメ・アステロイド」と「メメント・モリ」。4位のパヴィヨン・ブラン・デュ・シャトー・マルゴー」をはさんで、5位、6位にニコラ・バルブーのワインが入った。
 

ニコラ・バルブーはトゥーレーヌのドメーヌ・デ・コルビリエールを所有するドミニクとヴェロニク・バルブーの息子。2021年までジャン・イヴ・ビゾの下で働き、ニュージーランドで経験を積んだ後、故郷に戻ってワイン造りを始めた。

「フォリー・アンソレント」(Folie Insolente)と「ユートピー・クリエイティヴ」(Utopie Creative)がそれぞれ、平均価格271ドルと218ドルで取り引きされている。生産量は少なく、入手困難。

 

トップ10のワインの平均点と平均価格は以下の通り。

1)Screaming Eagle Sauvignon Blanc 93点 $4421
2)Louis-Benjamin - Didier Dagueneau Pouilly-Fume Asteroide 97点 $1785
3)Dagueneau Memento Mori 96点 $1262
4)Pavillon Blanc du Chateau Margaux 94点 $325
5)Nicolas Barbou Folie Insolente N/A    $271
6)Nicolas Barbou Utopie Creative 92点 $218
7)Domaine Vacheron Sancerre L'Enclos des Remparts 93点 $217
8)Lail Vineyards Georgia Sauvignon Blanc 93点 $155
9)Francois Cotat Sancerre Cuvee Paul 91点 $144
10)Melka Mekerra White    93点 $144

 

 

 

以上、WINE REPORTより抜粋

 

 

 

※1 

Wine-Searcher(ワイン・サーチャー)は、世界中のワインの価格などの情報を横断検索できるウェブサービスです。1998年にイギリスで創業し、2020年1月の時点で121カ国の1,000万以上のお酒が登録されています。2019年には5100万人のユーザーに2億回以上検索されたようです。

 

※2

スクリーミング・イーグルのカベルネ・ソーヴィニヨンは、カリフォルニアの高評価で希少性の高いワインで、カルトワインの頂点とも言われる銘柄の一つです。

不動産業で成功を収めたジーン・フィリップス氏と、全米史上初のパーカー・ポイント100点満点を獲得したダラ・ヴァレ・マヤを生み出し、「ワイン界のファースト・レディ」と称されるハイジ・バレット氏という2人の女性が手掛けています。


今回取り上げているのは、そのスクリーミング・イーグルでさらに稀少な白ワイン。30~50ケースが詰められ、世界中の長年の購入客に対して、約5~10ケースがオファーされます。残りはワイナリーでのディナーなどで消費される為、極めて入手困難な白ワインです。オークヴィル東部にありながら、冷涼な微気象を備えるテロワールがよく表れている逸品。

 

 

日本にも入っているのかなと思い検索してみると100万から130万円ほどで販売されていましたよ。

日本でも手に入ることは手に入るんだ、と呑気に思いつつ、誰が買うのかなと想像してみました。

記事では、4421ドルとあり、1ドルを146円ほどとしてみると、64万5千円ちょいです。倍ほどの価格で販売されているようで、「二次市場で高値で取り引きされている」と書かれているのはこのことね、と思ったりしました。

 

我々が楽しむワインではないなと思いつつ、こういう記事を嬉々として読んでしまう自分はなんて小市民なのでしょう。

それでも、機会があったら飲んでみたいですね。

ボルドーとリオハの1947対決

 

8月も三分の一を過ぎようとしています

それにしても、暑いですね…。

 

さてさて、本日は前回の記事

「70年生き延びたリオハ、マルケス・デ・リスカル1956の生命力」

で後日紹介しますね、と書いた記事のご案内です。

 

おおまかには、1947年のリオハワインとボルドーワインを、ワイン・アドヴォケイトのレビュアーが試飲して、点数をつけてみたよ、という内容。

 

ワイン・アドヴォケイトは、アメリカの有名なワイン評論家「ロバート・パーカー」が1978年に創刊したワイン専門誌です。ワイン専門店やネットショップで見かけたことがある方も少なくないはず、「WA」と表記されているあれ。100点満点で評価されます。

 

50点は参加点として全てのワインに与える。
64点未満 「買うべきではない」
60-64点 「明白な欠点を持つ」
64-74点 「平均的」
75-79点 「平均以上」
80-89点  「秀逸」
90-95点  「傑出」
96-100点 「並外れている」

 

10点上昇すると、一流シャトーの場合は売上が600万ユーロから700万ユーロも違ってくるといわれます。

 

2001年からはパーカーが評価をスタッフに託し、10名ほどがそれぞれの得意の産地をテイスティングし、評価しています。WAのサイトには誰がテイスティングしたかが記されています。ワインの価値に大きな影響を及ぼす有名な雑誌です。

 

 

 

 

ボルドーとリオハの1947対決、リオハの3銘柄が100点…」


伝説的な1947ヴィンテージのボルドーとリオハをワイン・アドヴォケイト(※)のレビュワーが試飲する記事が投稿された。リオハは3銘柄が100点に輝いた一方で、ボルドーの100点はペトリュスだけだったが、全体的な評価はリオハを上回るという興味深い結果となった。

 

 

1947年は20世紀で最も称賛されているヴィンテージの1つ。ロバート・パーカーの誕生年でもある。苦労してボトルを調達し、昨年末にスペイン・カタロニアのパラフルヘルで試飲が行われた。リオハはルイス・グティエレスボルドーはウィリアム・ケリーが評価し、共同で記事を書いた。「The Judgment of Palafrugell」(パラフルヘルの審判」と名付けられた。


1947年のボルドーは8月にメドックで39度、サンテミリオンで40度を記録した暑くて乾燥したヴィンテージ。温度調節が難しく、シュヴァル・ブランは14.5%のアルコール度と、リットル当たり1gを超す揮発酸を含んでいた。


一方、リオハは夏が暑く、雨量は比較的少なかった。正確な記録があまり残っていないが、ロペス・デ・エレディアを除いて、現在ほど長期熟成しなかったワインも少なくなかった。


リオハで試飲されたのは9銘柄。
「CVNE Imperial Gran Reserva」
「CVNE Vina Real Reserva Especial」
「Faustino I Gran Reserva」
「Lopez de Heredia Vina Bosconia Gran Reserva」
「Lopez de Heredia Vina Tondonia Blanco Gran Reserva」
「Lopez de Heredia Vina Tondonia Gran Reserva」
「Marques de Riscal Gran Reserva」
「Martinez Lacuesta Reserva Especial」
「Riojanas Vina Albina Gran Reserva」

ボルドーで試飲されたのは9銘柄。
「Ausone」
「Cheval Blanc」
「Chateau Margaux」
「Haut-Brion」
「La Conseillante」
「Mouton Rothschild」
「Petrus」
「Smith Haut Lafitte」
「d'Yquem」

リオハではCVNE Vina Real Reserva Especial、Lopez de Heredia Vina Bosconia Gran Reserva、Marques de Riscal Gran Reservaの3銘柄が100点。Lopez de Heredia Vina Tondonia Gran Reservaが97点だった。

ボルドーでは、Petrusだけが100点。La Conseillanteが98点、Ausone、Chateau Margaux、Mouton Rothschildが97点だった。

 

 

 

 

WINE REPORT 2023/04/03 の記事より抜粋

 

 

ふむふむ、と読み進め、ワインの評価を確認、細かい点数はさておき、

ロバート・パーカーって1947年生まれなんだ…!」と今更ながら知りました。

20世紀で最も称賛されているヴィンテージの1つ、1947年に生まれるなんてワインの神様がついてるのでしょうね。

 

 

 

 

「konishi1924」
お誕生日や結婚記念日に
ヴィンテージワインはいかがでしょうか。

 

 

 

70年生き延びたリオハ、マルケス・デ・リスカル1956の生命力

今日で7月も終わりです。

明日から8月かと独り言を呟きつつ、

夏の折り返し地点はいつ頃なのかと思いました。

 

青い空が気持ちよく広がっていますが、暑いわ。

 

 

さてさて、いつものようにワイン情報をチェックしていると面白い記事をみつけました。

 

「70年生き延びたリオハ、マルケス・デ・リスカル1956の生命力」

 

ヴィンテージワインを中心に販売しているので古酒の記事は見逃せないところ…

どれどれと読み進めてみました。

 

 

熱した金属製トングで古酒を開ける。

ポートワインの古酒に、そんな手法があるのは知っていたが、目の前で体験できるとは。リオハのマルケス・デ・リスカルで、70年近い赤ワインを醸造家が開けてくれる、貴重な機会に恵まれた。

 

醸造家のウルタード・デ・アメサガがカンカンに熱したトングで瓶の首をはさんで、30秒ほど待つ。助手の女性が冷たい水に浸したハケを当てると、きれいに割れ目が入る。布で瓶口を慎重に包んで持ち上げる。コルクが崩れる心配がない。

 

 

ジェイミー・グッドのリールはこちら 

 

 

 

人生にも等しい時を過ごしたワインを眠りから目覚めさせる。歴史に敬意を払うその儀式は、見ているだけで周囲が緊張に包まれ、無事に瓶首がとれると興奮に誘われる。

 

 

マルケス・デ・リスカル 1956」(Marques de Riscal 1956)はレンガ色の淡い色調。

ドライチェリー、腐葉土、なめし革、果実の活力が残っていて、溶け込んだ甘やかなタンニンと調和している。生きている。精妙で、濃密なテクスチャー、重層的なストラクチャー、すべての要素がハーモニアスにまとまっている。スパイシーなタバコ、うまみを帯びた長大なフィニッシュ。生きながらえてきた命の長さに勇気をもらった。94点。

 

 

リオハ最古の生産者マルケス・デ・リスカルは1836年、リオハ・アラベサに創業。ボルドー式の手法を最初に取り入れてで、テンプラニーリョを仕込んだ。1936や1945のような歴史的ヴィンテージを記録に残している。リオハの顔というべき存在だ。


4月に1947年のボルドーとリオハを比較試飲する記事(※)がワイン・アドヴォケイトに掲載され、リオハの3銘柄が100点を獲得した。ワインの寿命は人間の予想を超えている。

 

WINE REPORTより抜粋

※「1947年のボルドーとリオハを比較試飲する記事」は後日改めて紹介しますね。

 

 

 

古酒の世界はとても深く、興味深いものです。

ましてや1940年代のワインとなると、想像を超えた世界。

最後の一文、「ワインの寿命は人間の予想を超えている。」は本当にその通りと感じました。

 

少し前に、インポーターさんと某生産者のドイツのトロッケン・ベーレン・アウスレーゼ (貴腐ワイン)は、我々の寿命を遥かに超えた生命力がありますよね、なんて話をしたところだったので、より強く感じたのかもしれません。

 

マルケス・デ・リスカルは昔も今もサッポロビールさんが輸入元、よく売りました!

今は扱っていませんが、マルケス・デ・リスカル ティント・リセルバは本当にお勧め、2500円前後です。

みつけたら飲んでみて下さいね。

 

 

 

実は猫のワイン屋さんにもリオハの古酒があります。

R.ロペス・デ・エレディア・ヴィニャ・トンドニア リオハ トンドニア・ティント・グラン・レセルバ 1954

来年でこちらはジャスト70年です。

どなたか・・・

 

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七夕とシャンパーニュ

7月になりました。
今週末は七夕です。
七夕を意識して、インスタグラム用に「シャンパーニュと笹」で写真を撮ってみました。

 

 

なかなか良い感じに撮れました。
七夕の夜に星空を見上げながらゆったりとシャンパーニュを楽しむなんて素敵だなと思いましてね。

 

J.M.セレック 
シャンパーニュ ソレセンス 
エクストラ・ブリュット NV

 

スッキリと辛口のシャンパーニュです。
こまやかな泡の質感、溌剌さと瑞々しさを感じ、果実由来の香りが心地よく、思わずグラスに顔を近づけてしまいそう。
ミネラルからの旨味と酸味、果実味などが絶妙に溶け合わさって、しっとりと口の中に広がります。


皆さまは七夕の夜、どのように過ごされるのでしょうか。
konishi1924的には、提案をした流れもありました、ワインを片手に空を見上げてみようかな、と考えています。

 

気になるのは天気です。

 

七夕は、7月7日に、1年に1度、織姫さまと彦星さまが天の川を渡り、出会える夜のこと、と記憶しています。短冊に願い事を書いて、笹に飾り付けます、この行事、子供の頃大好きでした。

 

「雨が降ると天の川が渡れない」といわれますが、雨の日や曇りで星空が見えないことか多いと感じています。

 

かつては旧暦の7月7日だったので、現在でいうところの8月上旬~下旬ごろ。昔は晴天率の高い行事だったよう。

 

月の動きに基づく旧暦では、7日は半月、月が22~23時ごろには西に沈むため(※地方により多少時間がずれます)、夜半には天の川がよく見える日だったようです。

 

新暦の現在は、7月7日は各地が梅雨のさなか。梅雨が明けた土地もありますが、すごくざっくり平均すると、晴れる確率は3割ぐらいなのだそうです。

 

旧暦の行事を今の暦に合わせているので天気の悪いことが多いのかと妙に納得した次第です。

 

 

 

 


写真のシャンパーニュの詳細は↓こちらをご覧ください、購入も可能ですよ。
J.M.セレック シャンパーニュ ソレセンス

 

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日本ワインのトークセッション@一条ホール

 

先週の土曜日のこと、日本ワインブドウ栽培協会のシンポジウムに行ってきました。場所は東京大学、弥生講堂・一条ホールです。

 

 
少し前に鹿取みゆきさんのTwitterを見ていたら…
面白い話が聞ける企画をみつけましてね。

 

「50年後、100年後のワイン造りのために」と題した
エチエンヌ・ド・モンティ―ユさん(オンライン参加)とブルース・ガットラブさんの対談。
これに大変興味を惹かれまして、参加してみることにしました。

 

 

 
まず、各地のワイン産地のうごきから

 

長野でワイナリーを始めた、異業種参入組の方
山形でワイナリーを継続されている方
宮崎でワインをつくっている方

 

それぞれの問題やご苦労、未来に向けてのお考えがあるようき興味深いお話が聞けました。


最近、特に北海道や長野でワイナリーが増えてどうなっているのかしらと、情報誌などを見ていましたが、少し垣間見えるところもありまして落ち着きました。

温暖化の問題、降雨量の問題、
ワイナリーが増え、葡萄の木を植えるのに苗木が不足している、健全な苗木が…、
これはどの生産者の方も危惧されておられました。

 
ワイナリーの方の話に続き、苗木の栽培家とワイン醸造家の方のセッションも行われました。


最後に冒頭に話したお二人の対談です。

 

なぜ、海外のお二人が日本でワインをつくるのか、に始まり
持続可能なワイン造りについて
醸造と栽培についての理解から、教育機関、教育者の必要性

 

などなど、様々な観点から対談は行われました。

 

よいワインはよい葡萄から、これは昔から言われているのですが、
日本では葡萄をつくる農家さんが減っていてワインをつくる葡萄の確保もなかなか厳しくなっているようです。

 

ブルース・ガットラブさんによれば、日本でよい葡萄が出来るよう、さらなるワイン用葡萄栽培を支えるインフラの構築が必要不可欠なのだそう。これまでの多大なご苦労と現在も努力し続けるエネルギーを感じました。
日本ワインへの愛情にあふれ、「未来をつくるのは我々、葡萄を育てる人、ワインを造る人、ワインを飲む人、みんなの前に広がっているのですよ」と語っていたのが印象的でした。

 

とても興味深い内容の充実したシンポジウムでした。
参加の機会をいただき、ありがとうございました。

ビービー・クラーツ テスタマッタ 2004

少し前のこと、お客様から問い合わせいただきましてね。
「父の日に贈りたいのですがどんな感じに熟成していますか」と。


問い合わせをいただいたのは、イタリア・トスカーナ地方の赤ワインです。
お客様は、ヴィンテージワインのお好きな方で、ソムリエ協会認定のワインエキスパートの資格をお持ちなのだそう。

 
ビービー・クラーツ 
テスタマッタ 2004

 
このワインは19年の時を経ています。
しばらくテイスティングをしていなかった銘柄、確認のため味わってみました。

 

ビービー・クラーツは生産者の名前です。
トスカーナ州フィレンツェのアーティスト一家に生まれ育ったグラーツ氏は、その天才的なセンスでワイン造りを行います。
自分の故郷にとても誇りをもっていて、ワインづくりにもその思想が強く反映され、ぶどう品種も土着品種の個性をより最大限に表現したいと考えています。

 

今回テイスティングしました「テスタマッタ」はこの生産者の代表銘柄、トップキュヴェです。トスカーナ地方を代表する"サンジョベーゼ種"、特に高樹齢のサンジョベーゼから生み出されました、緻密で凝縮したスタイルが特徴です。

 

トスカーナ州は、西に地中海のティレニア海、東にアペニン山脈がある、ワイン生産に適した地域です。山と丘が90%を超え、平野はわずか8%ほど。州の中央部と海岸沿いで、ブドウ栽培が行われています。州の中央は大陸性気候で、夏は暑くて冬は寒く、1 日のうちでも寒暖の差が激しいという特徴があります。また、収穫期である秋の天候が変わりやすいため、ヴィンテージの差が出やすくなると云われます。海岸沿いは年間を通して温暖な地中海性気候です。土壌はミネラル豊かな粘土質や石灰質がメインで多様性があり、畑ごとに個性的なワインが造りだされています。

 

トスカーナ地方のワインはスタイルも様々で色々ありますが、有名なワインは主に次の3つでしょうか。

 

キャンティ(キャンティ・クラッシコ)
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ
スーパータスカン

 

格付けワインを多く抱えるトスカーナのなかでも、知名度の高いキャンティと、高品質のキャンティ・クラッシコ。さらにブルネッロ・ディ・モンタルチーノピエモンテ州バローロバルバレスコと並ぶイタリア3大最高級ワインのひとつです。そして格付けに縛られないぶどう栽培と製法で、イタリア国内だけでなく、世界から注目を浴びる存在へとのし上がったワイン、スーパータスカン

 

キャンティキャンティ・クラシコはお手頃な価格の若のみタイプから、長期熟成に耐えうる高級ワインまでスタイルは様々、飲み手の好みで選ぶことが出来る人気者。イタリア料理のお店などで知らない内に楽しんでいる方も多いのではないでしょうか。

 

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノやスーパータスカン ( サッシカイアやソライア、ルーチェなど )は高級ワインに分類されます。テスタマッタはスーパータスカンにカテゴライズされます。

 

トスカーナワインについてはこの辺までにして、話を戻しましょうね。

 

お客様の父上はいわゆる伊達男でほんとうに色々教えてもらったそう。
ワインも良く知っていて特にイタリアのワインが好きなのだとか。

 

それで、テスタマッタの問い合わせが来たのだと納得しました。

 

 

ワインををグラスの注ぎ傾けてみると、濃い小豆色で淵にオレンジが見えます。
香りは華やかで複雑、干したレーズンや東洋的なスパイス、例えば丁子など、黒コショウの要素も感じられます。煮詰めたカシスなどの濃縮された果実の香りも心地よく楽しめます。

 

口当たりは柔らかくスムース、奇麗に口の中を通り喉の奥に滑り落ちていく美しさを感じます。
味わいは濃厚、心地よい酸味が感じられ、サンジョベーゼ種であることを認識させてくれます。19年の時を経ていますが凝縮した果実味、しっかりとしたタンニンは健在で、いわゆるパンチのある味わい美味しさが楽しめ、まさに飲み頃です、今後この美味しさは5~7年は継続することでしょう。

 

とても良い状態で熟成しており、コルクも長く途中で切れることもありませんでした.

 

ヴィンテージワインは届いてすぐに飲むと、バランスを崩してしまっていることがあります、このワインくらい時を経ている場合は一週間ほど休ませて楽しむのがよろしいようで、お届けする場合メッセージを添えています。もちろん、今回のお届け先のお父様はご存じだと思いますがね…。

 

楽しんでいただけるといいな…。
思いを馳せたのでありました。

 

 

 

※ワインのコメントは十人十色、あくまでも参考程度に読んでいただければ幸いです。

 

 

 

テイスティングしたワインの詳細は

ホームページ「konishi1924」をご覧くださいませ、購入もできますよ。

ビービークラーツ テスタマッタ 2004

 

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イギリス王室とシャンパーニュ

ゴールデンウィークも終わり、5月の三分の一が過ぎようとしていますね。

いつものようにワイン情報をチェックしていると先日行われたチャールズ国王の戴冠式に関わるワイン記事をみつけました。

 

記念のシャンパーニュが発売されているとのこと、フランスのシャンパーニュメゾンがなぜイギリスを? とも安易に思ってしまったのだけれど、イギリス王室のシャンパーニュに対する貢献度を考えるとなるほどと納得しました。

 

今でこそワインを生産しているイギリスだけれど、昔は寒くて葡萄が育たないため、ワインは他国から輸入していました。

 

シャンパーニュ地方は、ブドウ栽培の北限ギリギリのとても寒い場所にあります。糖分が乗らず少ないため、普通にワインを造ると酸味がかなりきつかったようです。太陽の光も少なく、色素が乗らないため、赤ワインはロゼのように薄いものでした。そこで、白ワイン造りに励んだわけですが、白ワインだけではなく、黒ブドウも柔らかく絞って白ワインに混ぜて出荷していました。白ワインの酸味をやわらげるため、また、赤ワインとしては他の生産地に品質が劣る為、販売することが難しかったのです。

 

シャンパーニュの「白ワイン」を樽で買ってくれていたのが当時のイギリス。2~3月の極寒のシャンパーニュ地方から樽でロンドンへ送りますが、この頃の気温は低く、発酵が一時停止した状態になります。春になって暖かくなると酵母の活動が再開し発酵が始まります。発酵で出た二酸化炭素がワインに溶け、グラスに注いだ時に泡ができました。

 

1685年、シャンパーニュ地方で初めてコルク栓が登場します。 17世紀、ガラス産業は徐々に進化し、大きな発展を遂げます。 1770年には、より厚く耐性の高いガラス製法によるシャンパーニュ用の新しいボトルが導入されました。 こうして、それまでワインのサービスにのみ使われていたボトルが、ワインの保存にも使われるようになりました。

樽の中で発泡し、すぐに消えてしまうことの多い泡立ちを、瓶の中に閉じ込めることができるようになったのです。 このやや泡立つワインは、一部の貴族階級や富裕層の間で人気を博しました。 このように上流階級がシャンパーニュワインを消費したことで、高級ワインとしてのイメージが定着していったのです。

 

時間が流れ、イギリスの王室の晩餐会などでシャンパーニュが提供されていることをテレビなどのメディアが報道、世界にシャンパーニュがステイタスである飲み物として伝わり、我々のような一般の人もシャンパーニュの存在を知りさらに楽しむようになったわけです。

 

イギリス王室は長い間、シャンパーニュの偉大なる顧客であり、さらに宣伝までしてくれる有難い存在なのだと考えると、記念ボトルや記念ラベルをつくることに納得したのでありました。

 

前置きが長くなりましたが、記念ワインの記事は下記の通りです。

 

 

 

英国のチャールズ国王の戴冠式に伴って、英国ではシャンパーニュやイングリッシュ・スパークリングワインのトリビュート・キュヴェが多く発売されている。


シャンパーニュには7つの王室御用達メゾンがある。ヴィクトリア女王時代の1893年から王室御用達のMoet & Chandonは「Coronation cuvee 2023」(戴冠式キュヴェ 2023)をマグナム瓶でリリースした。

 


アンペリアル・ブリュット・ベースのボトルには「国王陛下の戴冠式を祝うために、この特別なキュヴェを贈ることを誇りに思います」とメッセージを記している。戴冠式をイメージした記念バッジも付いている。96ポンド。

 


王室御用達のボランジェでは、ロンドンのショップが「Coronation of King Charles III」をリリースした。メゾンの公式シャンパーニュではないが、戴冠式の紋章をボトルに刻んでいる。72ポンド。

 



公式シャンパーニュは「Fortnum & Mason Coronation Brut Selection」だ。モンターニュ・ド・ランスのベルに本拠を置く家族ドメーヌのジャック・ピカールがオーガニック栽培で造るクラシック・ブレンド。45ポンド。

 

 

 

近年は公式晩餐会にも使われるイングリッシュ・スパークリングワインも黙っていない。王室御用達のナイティンバーはクラシック・ブレンドの「Coronation Limited Edition 2023」を発表した。


国王が所有するグロスターシャー州のハイグローヴ農園は「Coronation Collection」(戴冠式コレクション)として、「Royal Collection Coronation 2023 English Sparkling Wine」をリリースした。ガズボーンのクラシック・ブレンド、ブラン・ド・ブランなど3種のキュヴェのセット。収益は慈善事業に使われる。


また、チャペル・ダウン・ワイナリーは、2000本限定の「Chapel Down Coronation Edition 2016」を発売した。ラベルにはユニオンジャックと公式戴冠式ロゴが描かれている。売り上げが軍隊を支援する慈善団体「英国王立軍団」に寄付される。

 

WINE REPORTより抜粋

 

 

 

モエ・エ・シャンドンヴィクトリア女王時代の1893年から王室御用達と記事にあります。計算してみると130年ものお付き合い、ありがたいありがたいお客様なのですね。

 

マグナムボトルというが如何にもおめでたい感じ。1ポンドが大体170円ほどで1万6~7千円と考えると高くはないようですね。王室ファンの上の世代の方たちがお祝いに購入されたのかしら、なんて思います。

 

シャンパーニュとイギリス王室の関係をさかのぼる良いきっかけをいただきました。

遅ればせながら、おめでとうございます!

 

 

 

 

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