ランカスター・エステート アレキサンダーヴァレー プロプライアタリー・レッド 2002

春爛漫、木々が芽を吹いてきましたね。
若い緑の小さな葉が美しく目をひきます。
 

明日から4月ですね。
人が移動する季節、去る人、来る人で忙しい…、気持ちを大らかに持って対応したいものです。

 
さて、先日、ヴィンテージワイン好きのお客様より面白い問い合わせいただきました。
「最近のカリフォルニアワインは洗練されていてエレガントだけど、昔のカリフォルニアワインはどーんと重くて濃かったよね、昔のような飲みが絶えのあるワインが懐かしいね。」と。
そんなワインを紹介して欲しいとリクエストをいただきましてね、紹介する前に確認しておこうとテイスティングしてみました。

 

ランカスター・エステート プロプライアタリー・レッド アレキサンダー・ヴァレー 2002

 

アレキサンダー・ヴァレーは、カリフォルニア州の北沿岸部ソノマ・カウンティにある葡萄栽培地です。ソノマ・カウンティは、南北にロシアンリバーが流れ、山や谷が多く複雑な地形をしています。アレキサンダー・ヴァレーは、海から離れていて、周りに丘陵が存在するため、海からの影響を受けにくく温暖な気候。また、谷底の幅が広く平坦なことに加えて日照時間が長いため土地が温まりやすいのが特徴。土壌は、水はけの良い沖積層土壌です。1988年に政府承認のぶどう栽培地域であるAVAに認定されました。先のように、水はけの良い土壌と温暖な気候でソノマで最も多くボルドー系の品種を栽培しています。谷底ではカベルネ・ゾーヴィニヨン、山沿いではシャルドネが主に栽培されています。

 
アレキサンダー・ヴァレーで有名な生産者は今回のランカスター・エステートを始め、シルバー・オーク・セラーズ、 シミ・ワイナリー、ストーンストリートなど、ジンファンデルで有名なリッジのリットン・スプリングスやカイザーヴィルの畑もあります。

 

 

コルク栓を静かに抜くと二センチほど引き上げたところでラムレーズンを思わせるようなよい香りがしてきました。カリフォルニアワインの古酒はコルクが千切れたり切れたりしやすいのですが、ソムリエナイフとプロング式のオープナーを併用して上手く抜きました。

 
グラスのワインを注ぎ傾けて色をみると、まあなんと若々しい色をしていることでしょう。20年以上たっているとは思えません、淵にはわずかなガーネット色が出ているのみで黒っぽい赤紫色をしています。香りは強くストレートに上がってきます。ラムレーズンを思わせる、甘さとアルコールの高さを予感させるもの、続いて、土っぽさ、錆のようなニュアンス、丁子のような東洋系のスパイス、カルダモンやクローブナツメグなど、ドライのイチジクやプルーンなど果実の要素もありとても複雑です。

 
口に含んでみると、すーっとした印象、続いて密度の高い黒系のフルーツ、カシスを思わせる味わいが感じられます。ものすごく濃縮された果実味、おだやかな酸味、しっかりした渋みが感じられ高い位置でまとまっています。オークの風味が果実味の中に溶け込んで見え隠れしています。20年のエイジングを経てもなお少しの硬さがあり、どれだけのスケールをもったワインなのかと驚きました。30年、35年、40年、いったいいつ頃まで美味しさを楽しめるワインなのでしょうか。

 
私より長生きするかもしれません…。

 

 

※ワインのコメントは十人十色、あくまでも参考程度に読んでいただければ幸いです。

 

テイスティングしたワインの詳細はホームページ「konishi1924」をご覧くださいませ、購入もできますよ。

 ランカスター・エステート アレキサンダーヴァレー プロプライアタリー・レッド 2002

 

 

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